メイン | 2006年の『Juno Reactor伝説』 Juno Reactor live -Audio Visual Experience- »

COLDCUT Special Interview 「NEXT PROJECT」

COLDCUTpicture.jpg

インタビュアー:dan (b.p.f.)

Q:あなたちにとってPioneer DVJは欠かせない機材だと思いますが、どんな使い方がお気に入りですか?また、オーディオ&ヴィジュアルの展望ついても教えてください。

僕らはスクラッチを一番多用しているね。あとはマスターテンポ…リアルタイムに時間をストレッチする機能もとても便利だよね。ターンテーブルのように肉体的にスクラッチすることができるようになったことはとても大きな進化だし素晴らしいことだよ。
僕らが日本を愛している理由のひとつは、日本は僕らが特に魅了されているオーディオとビジュアルの融合の分野で、テクノロジーをクリエイティヴに使うことへの理解がとても発展しているからなんだ。それに僕らが使っているテクノロジーの多くは日本からのものだし、そんな理解のある人たちからこういう質問をもらうことは素晴らしいことだよ。現在、何百万もの人々がエレクトリックミュージックの発展と共にオーディオとビジュアルに関心を寄せている。だからもし日常生活の中で生まれた音楽が素晴らしければ、次に友達といっしょに映像を撮ってオリジナル映画を完成させる。僕はこういったことが進んでいくべき方向だと思うよ。僕らにはオーディオとビジュアルをリアルタイムで操作するために培ってきた技術があるし、現実に、僕らは映画もビデオもテレビも今までと全く違った手法で創ることができる。いつか、僕らがパフォーマンスしているときに人々が来てこう言うんだ。「これはスゴイ!僕もどうやってやるのか勉強したいよ。」とね。常に新しいことにアンテナをはって、未知なるものを探求している人々が確かに存在している。これこそオーディオとビジュアルにおける輝ける未来だと思うよ。

Q:双方向対話型(Interctive)の映画制作プロジェクト「NOW the movie」について教えてください。

そうだね、このプロジェクトでは、「TIMBER」で用いたテクニックやVjammなどのVJ
フトを使って、ノーカットのVJモンタージュ映画を作りたいんだ。「NOW the movie」は、1920年代ロシアのモンタージュ映画の古典「Man with a Movie Camera」や、「Baraka」、それにCrtaig Baldwinのような人たちにもインスパイアされているんだよ。僕らは21世紀型の新しいモンタージュ映画の形を、新しいデジタル技術を使って表現したいと思ってるんだ。今は安いカメラがたくさんあるし、デスクトップで簡単に映像を編集できる。そういった現代の環境は僕らのやりたいことを可能にしてくれている。それにインターネットは、インターナショナルなコミュニティに参加したり創ったりできる。それは僕らが今までやってきたことでもあるんだ。今の時点で「NOW the movie」はまだ建設途中だね。 人々が集まっている最中で、映像素材を世界中から受け取っているところなんだ。人々は「NOW the movie」のウェブサイトに登録して、自分の撮った(創った)素材を提供してシェアすることができる。僕らが思うに、これこそがみんなで一緒に編集を始めることのできる場なんだ。このプロジェクトの目的は、世界中の人々から受け取った素材を使って、世界初のVJ映画を作ることなんだ。そして、このアイディアのもうひとつのクールな点は、この映画で使われる素材を提供した人々は、収益をみんなで分かち合うことができることだね。つまり、これこそ本当の意味での双方向対話型映画制作なんだよ。

Q:BAS(英国南極調査隊)との共同制作のオーディオビジュアルトラック「Wavejammer」
はどのような経緯で製作されたのですか?このプロジェクトについて教えてください。

最初はNESTA(The National Endowment for Science, Technology and the Arts)を通じてBASと出会った。そして彼らの映像ライブラリーから作品を借りて、その代わりに僕らはその素材を使って一種のサイケデリックドキュメンタリー映画のようなもの…彼らの資料作品のショーケースになるようなものを創ったんだよ。アートと科学がどのように出会うかという実験でもあるんだけど、そういうコラボレーションの形を彼らに示したんだ。だから、このプロジェクトはほんの数人とのコラボレーションだった。BASはすべてのフィルム素材を提供してくれて、Michael Heap、Outer BongoliaやMark Headspaceのような僕の仲間たちがそれらの素材の編集を手伝ってくれた。だから編集直前の段階にまで仕上げてある映像の断片、そのうちのいくつかにはすでにエフェクト処理までされていたし、そういったものを使ってミュージックトラックやオーディオビジュアル、それにビジュアルコンポーネンツをスクラッチしたり組み立てていったりすることがはじめから可能だったんだ。パソコンは2台同時に使ったよ。1台はAlberton Liveをオーディオ用に走らせて、もう1台で映像用にVegasを走らせたんだ。このアイディアは素晴らしかった。だって2台のマシーンの間を、「おっと、ここに もう少しビートがいるな」とか「アザラシの鳴き声が聞こえるように、ここにもう少しスペースを作った方がいいな」とか言いながら行ったり来たりできるんだよ。 それは僕がこういう手法を使い始めた全くの初期段階のことだった。僕はその方法にすごく満足していたし、それにBASの人たちもこのアイディアにものすごく熱狂してくれたんだ。初めてこれを観て涙する教授までいたんだよ!彼らは自分たちの研究の成果が、今までとは全く違う方法で見せられたことに感動したんだね。僕は彼らはヒーローだと思う。なにせオゾン層の穴を見つけた人々なんだから!つまりこの作品の製作では、知的で最高のクルーを得ることができた。彼らと一緒に仕事して科学的なものからひとつの芸術を創り出すことはとても
面白かったよ。心から楽しんだし、これは間違いなく新しい方向性のひとつだと思う。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://posivision.com/mt/mt-tb.cgi/8

コメントを投稿